星空スペース

たけのこメンマ丼復活!

毎度どーも、星空スペース店長です。

星空スペースのメニューは旬の食材とその時々のノリで判断しているので、季節によってコロコロと変わっていったりするのですが、昨年ある時期だけ出していて好評だったのが、たけのこメンマ丼でした。

一緒に里山イベントをやっている結農園の関谷さん。

忘れもしない昨年のちょうど今頃でしたが、関谷さんが田植えイベントに参加してくれた方々へのお土産ということで、関谷さんの家の裏山で筍をたくさん収穫したんです。すんごい数だったので、その労力たるや大変なものであったと思います。

で、田植えイベントが終わり、お客様とさよならした後で、筍を渡し忘れたことに気づくという・・・ね。

いや僕らもすっかり忘れておりまして悪かったんですが、あのときの関谷さんの落胆ぷりは後から考えるとちょっと笑ってしまうのでした。

で、その取り残された大量の筍は星空スペースに引き取られて大量のメンマとなり、それをどんぶりご飯にのっけて、お客様に提供したという次第なんです。

 

そして今年も春が来て、筍の季節到来。

私たちには、星空の家の裏山と星空スペースの裏山に広大な竹やぶがありますんで、筍はたくさん手に入ります。ぶっちゃけ、もう採りきれなくなった筍は蹴り飛ばして竹にならないようにしているほどです。

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半日だけでこんなにたくさんの立派な筍を掘ることができました。

これ、専用の鍬を使って大胆かつ慎重に掘っていきますんで、一個掘るだけでも汗びっしょりになります。筍掘りはダイエットにお勧めです。

ちなみに、筍はお刺身でいただくようなえぐみの少ないものは地面に出るか出ないかというレベルの筍がよいとされているんですが、メンマ用に使うものはもうちょっと大きくなって、しっかりとした歯ごたえのあるものの方がおいしいと僕は思っています。

というわけで、このくらいの大きさになってしまっているものでも、全然大丈夫です。

筍を掘った後は、アク抜きです。このくらいの大きさになるとアクも相当強くなっていますので、入念に行う必要があります。ちなみに灰汁抜きせずに食べると、とてもじゃないですがエグくって食べれませんよ。

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筍は皮のついたまま煮込めば大丈夫と書かれていることも多いんですが、これくらい大きいものは、皮は剥ぎ取ってしまい、縦に半分にしてしまったほうがアクはよく抜けます。糠も多めに入れましょう。

こんな風に大なべで庭先で火をたいて灰汁抜きできるのが田舎のよさですね。ちなみに糠を入れると、非常に鍋が吹き零れやすくなりますので、気をつけてください。

なんだか、ちなみにといってばかりなんですが、ちなみにもうひとつ言っておくと糠っていうのは田舎ではタダで手に入ります。

近隣にお米の精米機があるところに、糠が排出されて貯められるようになっておりますので、そこから糠をもらってくることができるんです。それも田舎のよさですね。都会じゃ糠を手に入れるのも非常に苦労することでしょう。

さて、脱線は続くんですが、この筍の灰汁抜きをする際にぜひやりたいと思っていたことがもうひとつあるんです。

星空スペースの庭には、とてもきれいに花を咲かせる桃の木があるんです。

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で、春になるとその華麗な花で私たちを楽しませてくれるのはよいのですが、花が散って新葉が出てくるとどこからともなく毛虫が湧き出てきて、この新葉をむしゃむしゃと食べるんです。

よほど桃の木の葉というのは美味しいらしくて、星空スペースに越してきた最初の年は枝がまっくろになるほどの毛虫がうごめいているのを見て、僕は驚愕したもんでした。

当然、そんなに食べ荒らされては桃の実などなるはずもありません。

しかし、僕はこの木の桃の実が食べてみたい。ただし、殺虫剤もまきたくありません。

そこで、古来より伝わる虫退治の方法である煙で燻すことにしたんです。

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今年も、桃の木にはどこからともなく毛虫君たちが巣を作っておりました。気持ち悪い

 

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で、このように火事に注意しつつ、桃の木の下で筍の灰汁抜きを決行しました。

煙を炊き始めると、木にいる虫たちが苦しみ始めて体をゆすり始めるのがよくわかりました。

余談ながら、昔の人の知恵というのは本当によくできたものだと思います。厄払いの方法などにも、煙を炊くという方法が古来から行われてきましたが(今でも寺社仏閣などで煙を浴びる行為はよく行われています)、これは病気を媒介する虫が煙を嫌うという習性を利用したものだったのでしょう。

今年は桃の実ができるといいなあ。

 

さて、こんな感じで、まずは糠入りの水で半日ほど筍を煮続けます。

さらに次の日、今度は真水で筍を煮ます。こうすると、もうほとんどアクはなく、そのまま食べても全然気にならなくなります。

 

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自ら出して適当な大きさに切り分けます。

 

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最後に味付け。

まずは鉄鍋に多めに油を敷いて、筍を炒めてよく水気を飛ばしてください。

そして、しいたけとだし汁を入れて、よく味がしみこむまで炒め続けます。

最後に、ごま油を加え、さらに炒め続けて完成です。

 

収穫から味付けして完成まで、実に3日間以上を要する筍メンマ。

作ったものがなくなるまでの限定で、星空スペースのメニューに登場します。

もしよかったら、たけのこメンマ丼食べにきてくださいね。