星空スペース

いすみの地域資源を調査している学生さんたちと語り合う


毎度どもー!星空スペース店長です。

なんだかんだ、冬のオリンピックの間わたし達もテレビを前に盛り上がっておりましたので、冬のオリンピックが終わってしまって少し寂しい気分に覆われております。

しかし、案ずるなかれ。

なんと今年はサッカーワールドカップが6月にロシアで開催されるのです!

いやあ、いまからわくわくしっぱなしです。

時差で大変なことになるけど、見ないわけにはいきません。

 

さて、星空の家や星空スペースには日々いろいろな人が訪れるわけなのですが、先日はいすみ市の地域資源を調査している学生さんたちが来てくれました。今までにもいろいろな学生さんたちが、わたし達のもとを訪れてくださっています。

今回は、いすみ市が行っているいすみ市地域資源調査業務を株式会社ボノさんが協力する形で行っているもので、いすみ市のいろいろなところに実際に学生を連れて行ってインタビューやフィールドワークを行い、学生の目線からいすみ市にはどのような地域資源があるのかを調査するものということでした。

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しかしもって、地域資源!おー地域資源!それふっちゃうか~!(うざい)

わたし達に地域資源について語ってくださいって、それはもう語っちゃいますよ。朝まで生テレビだよ。24時間語れちゃうよ。(学生さんたちはちゃんと夜に帰しました)。

「地域資源」の研究と実験と実証、それこそがもともとコンサルタントをやっていた僕の使命であり、いすみ市でがんばる理由に他なりません。

まずもって、例によって長い前提の話で申し訳ないのですが、「地域資源」というワードについて説明させてください。

学生さんたちにも「地域資源」という言葉を聞いて何を連想するか質問してみたのですが、やはり

「石油みたいな地下資源」

だとか

「森林や自然」

といったものを言葉の印象からまず考えてしまうという話がありました。

別に間違ってもいないんですが、まちづくりや地域活性化の文脈で使う「地域資源」という言葉はもう少し【経営学】の目線が入った用語になっているんです。

ここで使っている「資源」というのは、ビジネスの現場でよく使われる「リソース(resources)」の和訳語です。

不思議なことで、「地域資源」というのと、「地域リソース」というのとでは、対象となるオブジェクトが変わってくる印象を受けるんですが、同じ言葉です。

で、なんでビジネスの世界で「リソース」「リソース」というようになったかというと、主にアメリカの経営学とそのノウハウを売っているコンサルティング会社の功績が大きくあります。

特に、ハーバード大学のマイケル・ポーター教授の『競争の戦略』と、マサチューセッツ工科大学のマイケル・ハマー教授と経営コンサルタントのジェームズ・チャンピーの共著『リエンジニアリング革命』という二つの本が、当時革新的な成長を遂げていたIT技術のビジネス応用に伴って、大きくビジネスの世界を変えていった流れがあります。ちなみにこの二つの著書は、企業戦略を学ぶ上での古典中の古典なので、もし興味ある方はぜひ読んでみると良いと思います。地域活性化の文脈でも応用できることたくさんあります。

さて、『競争の戦略』や『リエンジニアリング革命』に感化された企業や、それを売り物にしたコンサルティング会社の功績によって、1990年代にERPブームが訪れ、企業の中でパソコンとシステムの利用が爆発的な勢いで伸びていきます。

このERPというのは、Enterprise(企業の)+Resource(資源)+Planning(計画づくり)の略語です。

当時の大企業というのは、あまりにも大きくなりすぎてしまって、自分達が何を持っているのか、何が出きるのか、経営層ですらちゃんと認識していないというのが大きな問題になっていました。

そこで、企業の中に保有もしくは眠っている資源を見つめなおして、いかに活用するか、その計画作りからはじめようという動きがERPです。

で、その計画作りのために、パソコンやシステムって超役に立つよね~というのが、IT革命だったわけなんですね。

 

話が長くなりましたが、このビジネス業界で起きたビックウェーブが、20年ほど遅れて波及し、いま日本の地域の中で言われるようになったというのが、大きな流れなんです。

ERPは「企業の」でしたが、いま地域ではLRP=Local(地域の)+Resource(資源)+Planning(計画作り)が求められている、とまさにこういうことなんですよ。

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めっちゃくちゃまじめにわたし達のはなしを聞いてくれるので、つい調子に乗ってしゃべりすぎましたが、もともとコンサルタントして、企業内の資源活用に血道をあげていた僕は、今度は地域内の資源活用に精一杯取り組んでいるという話をさせてもらいました。

さらに、地域資源の活用には、企業内では起こりえないさまざまな問題が複合的に絡み合って起こります。

その辺なんかもできる限り多くわかりやすく伝えられるように、学生さん達に具体的に話をしていきました。

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たとえば、いまわたし達は空き家の活用という問題に重点的に取り組んでいますが、地域資源という文脈で

「空き家こそ地域資源だ!」

ととらえて、直線的に「じゃあ、空き家で何かしよう!」とか考え始めるようだと、根本的な空き家問題の解決にならないんですよね。

というのも、「なぜ空き家が生まれるのか?」という問題の原因を置き去りにしているからなんです。

この問題の根本原因を考えて、それを解決するように行動することも、地域資源の活用という文脈では非常に重要な要素です。

空き家が発生するメカニズムを考え、そして市場原理や民間での自然な利用に任せておいても空き家活用が一向に進まない理由をしっかりと認識しなくてはならず、それぬきにただ単に空き家の利用計画を作るだけでは「絵に描いた餅」「机上の空論」になりがちです。

他にも、地域には「耕作放棄地」や「廃校」といった地域資源でよく語られるようなものがたくさんありますが、みんな同じ課題を抱えています。大切なのは、ハードをどうするかではなく、それをうまく活用しまわしていくためのヒトの育成であったり、仕組みづくりだったりします。

なかなか一朝一夕にできるものではありませんが、だからといって手をこまねいてなおざりにしていては、一生地域資源が活用されることもありません。

そうした問題の複雑さや、やっかいさも学生さんたちにわかってもらいたくて、話が長くなるんですが、毎回説明するようにしています。

学生さんたちも非常に熱心に研究されていて、わたし達の話にも非常にしっかりと質問したり返答したりしてくれていたので、未来に希望を感じました。

わたし達もこうやって学生さん達に希望だったりやる気だったりを持ってもらえるように、もっともっとがんばらないとだなあと思わされましたよ。

星空の家・図書館や星空スペースでは、いつでもやる気ある学生さんをお待ちしておりますので、お気軽に相談してくださいね。

(良)