毎度どーも、星空スペース店長です。
星空の家には、チーズの勉強に非常に熱心な住人さんがおりまして、毎週なにかしらのナチュラルチーズを買ってきたり、海外から取り寄せたりなどしています。
で、自然とチーズの勉強会みたいなイベントが発生し、そこにはチーズ工房の職人さんたちが集まって、さまざまなチーズを試食しつつ、論評したり、議論したりしています。僕も料理人のはしくれとして、チーズの活かし方、合わせ方を研究させてもらっています。
いすみ市は、日本国内でも有数のチーズ工房集中地帯で、現在6軒のチーズ工房があります。そして、みなさん、チーズに対して非常に真摯で深い愛情と情熱を注いでいます。
話は変わりますが、「切磋琢磨」という言葉はもともと中国で「玉」と呼んだ宝石を作り出す工程を短く端的に言い表したものです。
玉を作るためには、大岩を切り出し、さらに細かく分割し、硬い石同士でぶつけ合い、そして百日紅などの硬い木で磨く・・・これらの所作を延々と繰り返して、輝く玉が出来上がります。
こうした玉を作る過程を人材の育成に見立て、「切磋琢磨し合う」という言葉が生まれたのでした。
人間の成長においては、自分以外の「ライバル」とともにお互いを高めあうことが必要と考えられたのです。自分ひとりだけでは、石は玉になることができない。目標とする玉がいて、さらにその玉を目指してお互いにがんばり合えるライバル原石の存在があってこそ、人間は成長できる。これは少年ジャンプなんか読んでてもまことに王道で、よく理解できることです。ちなみに「強敵」はジャンプを読んでいる人であれば誰でも「とも(友)」と呼ぶことは良く知られていますね。
で、僕は思うんですが、逆に何かに熱心で情熱的な人ほど「切磋琢磨できる場所」と「切磋琢磨し合える人間」をもとめるのではないかと。
つまり、そうした環境は熱心でやる気のある人々を集められるんではないでしょうか。
新進気鋭の起業家や、耳目を集める大学に人が集まるのも、もちろん打算的な事柄もあるでしょうけど、多くの理由としてこの切磋琢磨できる場所と人を、熱心な人々が求め続けているということがあると思うのです。
で、いすみ市の僕の周りには、なぜだかこうした切磋琢磨し合える人々というのが、本当にたくさんいて、そうした人々を慕って、また新たな人々が集ってくるという現象が盛んに観察されます。
本当に面白いことですし、とにかく一緒に話しているとなんか楽しくなってくるので、どんどんこうした事象がおきるように応援したいと思っています。
結論的に言えば、切磋琢磨し合える人間の環境さえあれば、地域活性化なんかは自然に出来上がるんじゃないかと。
そういうことを考えてしまう今日この頃です。