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【10/1-2/12】旧家に伝えられた名品 睦沢町歴史民俗資料館

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こんにちは、星空スペース店長です。

いすみ市のお隣町の睦沢町(むつざわまちと読みます)には、睦沢町立歴史民俗資料館という大層な建物がありまして、そこで現在開催されている特別展はなかなか注目なので、ここで取り上げておこうと思います。

というのは、これはいすみ市も同じなんですが、特別展のための特設ウェブサイトも無ければ、なんと博物館のホームページすらない睦沢町の惨状を嘆き悲しんでいるからです。

せっかくのお宝も、こうして人の目に当たらないままでは文字通り「宝の持ち腐れ」、せめて僕がこのページで宣伝でも手伝おうという感じなんです。本当、どうにかなりませんかね、この問題。

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睦沢町立歴史民俗博物館、こんな立派な佇まいなのに!

 

さて、気を取り直して。

 

今回、僕が注目したいのは「旧家の名品」というテーマ。

千葉県は、二つの意味でお宝がまだまだ眠っているはずのすごいところなんです。

まず一つ目に、千葉の外房地域は震災と戦災をほとんど受けていないこと。関東の文化財は特に東京大震災・東京大空襲のせいで焼失した財宝が本当に多いのです。

そして、二つ目に、戦後の食糧危機時代に空前の食料バブルを経験していた外房地域には、東京の富裕層が食料と交換で家宝を手放した事例が多数存在するからなのです。当時は最悪のインフレ期で紙幣が価値を失い、農家は現物での取引を持ちかけたのです。

こうした文化財の大半はまだこの外房の旧家に眠っている可能性があり、それが正しく歴史的価値を見出されていないこともままあるのではないかと僕は考えています。

注意しなくていけないのは、必ずしも、「何でも鑑定団」的な金銭的価値だけではなく、文化財として残す価値のあるものが多くあるはずということなんです。その価値感形成のためには、とにかく人の目を当て、文化財の歴史的な意味を掘り起こさなくてはなりません。

今回、睦沢町歴史民俗資料館の展示は、もしかしたらその端緒となるかもしれない、そんなことを考えつつ、僕は展示会に行ってきたのでした。

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展示内容の紹介(チラシより)

展示内容は写真撮影が残念ながら禁止だったので写真ではお伝えできないのですが、なかなか鑑賞していて楽しい作品もありました。

特に齊藤巻石の「離合山水図屏風」は圧巻の傑作でした。これだけでも行く見に価値がありましたよ。

すこし雑多なコレクションですが、美術鑑賞にはもってこいの今回の特別展、なんと無料です。無料なのもどうかなあという感じではありますが。

そうそう、今回の展示会で初めて睦沢歴史民俗資料館を訪れたのですが、ここに常設展示されている弘行寺の不動明王立像、別名「長生不動尊」は僕のような不動明王好きの人はぜひ見てみて欲しいです。

平安後期作だそうで、彫り手は不明のようですが、かなりの腕を持った人が作像したんじゃないかと思います。

まったく予期せぬ不動明王像の傑作を見ることができて、特別展とは別にとてもうれしく思ったのでした。

(良)

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