星空スペース

大多喜城はお城の中が博物館。今なら名刀が見放題!(12/11まで)

こんにちは、星空スペース店長です。

以前にこちらのブログでもご案内した千葉県立中央博物館大多喜城分館 企画展「甦った受難の刀剣-千葉県の赤羽刀-」企画展。

最近、年末が近づきどうにも忙しい毎日なのですが、暇を見つけていってきましたよ、大多喜城!

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どーんと大多喜城!

 

実はもう何度この城に来たかわかりませんが、何度来てもなかなか味わい深いのがこの大多喜城です。

お城の本丸の建物自体は復元なのですが、城の縄張りがいつ来ても素晴らしすぎる。

「縄張り」というのは、城にあるさまざまな防御策の配置あるいはその配置図のことをいいます。

で、この大多喜城、ぜひ大多喜駅のほうから歩いて登ってみて欲しいんですが、川と大多喜の急峻な山間(やまあい)を利用した非常に責め難い城なのですね。

ここにあの本多忠勝が入城してきた様を想像するだけでも、歴史ファンは涎ものです。江戸幕府が仮想の敵として、いかに南房総の地を重視していたか、この城をみると良くわかります。

 

あと、1万字くらい余裕で大多喜城のことを語れそうですが、それは本題ではないのでこの辺にしておくとして。

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ひっそりとたたずむ「総南博物館」の石碑。なかなか趣のある字体です

あんまり知られていないのですが、この大多喜城、なかは千葉県立中央博物館の「分館」という扱いになっています。

ずいぶん離れた分館もあったものです。

私は、「千葉県立総南博物館」という言い方、とても好きなんですけどね。

「総南」という地名表記は最近ではほとんど見ないようですが、なんとか「総南博物館」として独立表記できないものでしょうか。

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入り口がカッコいい千葉県立中央博物館大多喜城分館

残念ながら中の展示物は写真撮影NGでしたので、写真では名刀の輝きを紹介することはできません。

まあ、仮に撮影できたところで、刀というのは写真撮影にそぐわない美術品ですので、実際に眼で直接見てもらうしかないんですけどね。

東京だと、東京国立博物館に常に国宝・重文の名刀が飾ってありますので見に行くことができますが、この千葉の地ですとなかなか名刀の類を実際に見ることが適いません。刀はたくさんあるでしょうけど、江戸時代のものが多いでしょうしね。

鎌倉・室町の名刀は、たとえ刀匠の名が分からなかったとしても刀にこもっている気迫さが違うのでいいですね。

刀の原料である鋼の生産法は戦国~江戸時代に入って飛躍的に生産効率がよくなりますが、それ以前の時代は玉鋼自体が非常に希少なので、刀も大切に一献一献丁寧に作られている気がします。

今回の赤羽刀のラインナップは備前長船系統のものが多かった印象です。

それと、「刀」のつくり方や特徴についても丁寧に解説されているところが良かったです。

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天守閣から覗く大多喜の町並み

以前のブログにも書きましたが、日本刀というのはそれを脇において鑑賞するという文化的背景そのものが、日本の市井から失われてしまいました

「鉄」という存在を究極的に高めた「刀」という芸術に対する日本人の心のほうが廃れてしまったのです。

今一度、刀という存在を通して、鉄という存在の価値を見直す意味でも、今回の展示会に多くの人が足を運んでくれればいいなあと思います。

この特別展は今年12月11日までのようですので、まだごらんになっていない方はお急ぎくださいませ。

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画像クリックで千葉県立博物館大多喜城分館のホームページにジャンプします

(良)

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